物にはそれぞれ独自の魅力があります。レジンもその一つで、私たちの手で新たな命を吹き込む、まるで魔法のような素材です。実はレジンはあなたの身近なところにも使われています。どこに使われていると思いますか?
正解はコンクリートや歯医者などです。知ってましたか?
今回は、そんなレジンってどんなものなのか?天然樹脂との違いや利用の用途、その安全性について解説していきますね。
- レジンとはどのようなものなのか?天然樹脂との違い
- レジンの利用用途
- 家庭でもレジンで作れるもの
- レジンの安全性
レジンとは?
レジンとは樹脂のことを言います。よく英語で樹脂のことという説明がありますが、樹脂にも「天然樹脂」と「合成樹脂」の2種類があります。そして、一般的には合成樹脂のことをレジンと呼んでいることが多いようです。
あなたがレジンでハンドメイドをしたいと考えている場合、それは合成樹脂を使うということです。
合成樹脂の中でも、UVレジンとかエポキシレジン(エポキシ樹脂)みたいに分かれていて、ハンドメイドだとこれらを使うよね。
天然樹脂とか合成樹脂とか聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?これらを簡単に整理してみました。
天然樹脂 | 松の油や漆といった天然の樹木から出る樹液が固まったもののこと。昔から塗料やニスとして使われているが、採れる量が少ない。 |
合成樹脂 | 高分子化合物と呼ばれる化学的に合成された物質で石油から作られていることが多い。合成樹脂でできているものの代表的なものにプラスチックがある。安い・軽い・加工しやすいのが特徴。 |
また、天然樹脂は「ナチュラルレジン」、合成樹脂は「セティックレジン」とも呼ばれています。
レジンは何に使われる?利用用途とレジンの魅力
レジン(樹脂)は意外と身近なところに使われていることは説明してきました。ですが、その他にも皆さんが知っている、このようなところでも利用されています。
- 歯医者
- コンクリート
- 花や四つ葉のクローバーなどをレジンで保存する
③についてはなじみがない人もいると思いますが、ご家庭でレジンを使うとこのような使い方をされる人が多いと思います。きれいに保存できるのでおすすめですよ。
歯医者
「えっ?歯医者でもレジンが使われていることあるの?」
「どこで使ってるの?」
そう疑問を持つ人も多くいるでしょう。
でも、歯医者の治療の際にもよく利用されています。例えば、虫歯などで歯の欠けてしまった箇所を修復するために使われます。
この記事を読んでくれている人の中には、「僕(私)もしたことがるけどあれってレジンだったんだ。」と思う人もいるかもしれません。
周りに知らない人がいたら「歯医者でも使われてることもあるんだよ。」と少し上から教えてあげることもできる知識ですね。(そんなお話をする機会なかなかないと思いますし嫌な顔をされるかもしれませんが(笑))
コンクリート
実はレジンはコンクリートでも使用されています。「レジンコンクリート」と呼ばれるものです。
「コンクリートはなんか水と混ぜて作るやつだよね。」という漠然としたイメージを持っている方が多いと思います。でも、レジンコンクリートになると「なにそれ?」となりますよね。
私も、初めてレジンコンクリートというものを聞いたとき、何それ、どう違うの?という疑問を持ちました。
レジンコンクリートは、普通のコンクリートを作るための水とセメントを使用しません。液体状のレジンに砂利や砂(骨材)と穴や隙間を埋める充填剤を混ぜて固めたものです。
- 硬化が早い
- 強度が高い
- 水密性が高い
レジンコンクリートはこのような特徴があります。興味のある方はもっと自分で調べてみたらいいと思いますが、通常のコンクリートよりもメリットがあるようです。
花や四つ葉のクローバーなどをレジンで保存する
ちょっとハンドメイドとかをする人はレジンを使って、お花や四つ葉のクローバーを保存したことがあるのではないでしょうか?
私も実際に使ってみたことがありますが透明で、中のお花やクローバーをきれいに保存できるのでとても便利ですよね。
先ほど紹介してきたものに比べて、個人が扱う際には主にこのような使用用途になると思います。
作ったものを飾ったり、キーホルダーにしたいと考えている人にはおすすめの利用方法ですよ。
レジンはこんなところにも利用されている!
レジンはいろいろなものに使用されていることを説明してきました。ただ、紹介してきた例では、「お家でレジンを利用する機会はあまりなさそう」そう思う人もいるでしょう。でも、そんなことはありません。
レジンはこんなところにも利用されているんです。
- レジンで形見をきれいに保存
- 型に合わせてレジンでアクセサリーを作る
また、ここでしっかりと取り上げませんが、女性の方であればネイルをしますよね。その一つの「ジェルネイル」も実はレジンを使ったものなんですよ。
レジンで形見をきれいに保存
「形見をレジンで保存?」
「聞いたことないけど…」
そう思う人は多いと思います。
家族や友人など、身近な人が亡くなってしまったという経験をされた方は多いと思います。そして、その人たちの形見をレジンを使って保存をしたという人はほとんどいないでしょう。
でも、ペットならどうでしょうか?まだまだ知らない人の方が多いと思いますが、ペットの形見をレジンを使って保存するという人は一定数います。
私も飼っていたペットが亡くなってしまった時に、レジンでペットの形見をアクセサリーに加工してもらいました。
もしあなたがペットを飼っていたら?
もしご友人がペットを飼っていたら?
命のあるものはいつかその命がなくなってしまいます。悲しいことですが、これは事実。変えることは出来ません。
ペットを飼っている。ペットを飼っている知り合いがいるという方は、形見をレジンで保存できるということを知っておいてもいいでしょう。いつか形見を残したいと考えたときの選択肢の一つとなるように。
私はレジンで形見を残してみて、きれいだし持ち歩いて一緒にいられる感覚になれるのでとても満足しています。
型に合わせてレジンでアクセサリーを作る
型に合わせてレジンを流し込み、そこにパーツをいれることで、オリジナルのアクセサリーを作ることができます。
レジンを使ったヘアゴムやリング、スマホケースなど…。いろいろなものを作ることができるので、あなたの好みのものを作ってみてはいかがでしょうか?
材料として必要なものは、このようなものがあり、作るのはそんなに難しくありませんよ。
- レジンの液(UVレジン・LEDレジン)
- レジンを硬化させるもの(LED・UVライト)
- 押し花やラメなどの封入物
- レジンを流し込む型
- 着色料 など
あなたが作りたいものによって材料は変わってきますが、大まかにこのようなものが必要です。レジンの液はいくつか種類がありますが、UVレジンやLEDレジンと呼ばれるものが一般的で、百均でも購入することができるのでおすすめです。
ただし、レジンを固めるときにUVライトかLEDライトが必要になります。ここはどんなレジンを使うかによって変わるので注意してくださいね。
紫外線で固まるのがUVレジン、紫外線で固まるのがLEDレジンです。対応したものを用意しないと固まらないので注意してください。
レジンにも品質がある?品質が悪いとどうなる?
一口にレジンといっても品質に違いが出てきます。レジンの中で、エポキシレジン(エポキシ樹脂)と呼ばれるものがありますが、品質が悪いとこのような影響が出てきます。
- 混ぜ合わせたときの気泡がなかなか抜けてくれない
- なかったはずの気泡が発生する
- 固まった後に表面がべたついてしまう
- 数カ月ほどで透明から黄色っぽく変色してしまう
- しっかりと固まってくれない
レジンで何か作ったことがある人はこのような経験をされた人もいると思います。これはレジン自体の品質があまりよくないためです。
逆に、レジンの品質が良ければ気泡もできにくいですし、そんなにすぐ黄色く変色することはありません。(少なくても数年ほど)また、磨くとツヤが出て手触り・質感も良いですよ。
レジンの品質はレジンの価格に比例していることが多いです。長期間きれいに保存したい方は百均は避けた方がいいかもしれません。
私みたいに形見をレジンで保存したいという方は専門のプロの業者にお願いする方がいいと思いますよ。
レジンの安全性は?毒性について
レジンって本当に安全?そんな疑問を持つ方もいると思いますが、基本的に安全です。問題はありません。でも、「基本的に」といったのには訳があります。
それは正しく扱うという前提があっての、安全だからです。
「それならやっぱり安全じゃなさそう」そう思う人もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
どんなものでも使用用途があって、注意事項があると思います。例えば、漂白剤を一般家庭で扱っている人も多いでしょう。でも基本的に何も問題は起きていないですよね。誤って飲んだりしていなければですが。
それはレジンも同じこと。正しく使えば特に問題はありません。過度に恐れず、正しく扱うようにしてくださいね。
レジンについて正しく知ろう
今回は、レジンがどのようなものなのか、どんなものに使われているのか、そして安全性について解説してきました。
いかがでしたでしょうか?
意外と身近にも使われているということは分かってもらえたかと思います。企業が扱うものでも、個人が扱うものでもレジンは使われています。私はレジンを使って、大切なペットの形見をアクセサリーにしました。
「あ、これってレジンが使われているんだよね。」
「これ、レジンで保存したいな。」
そんな目線でいろんなものを見たら楽しいかもしれませんね。