愛犬との日々は、心に深く刻まれる思い出でいっぱいです。しかし、その別れの瞬間がやってきたとき、私は、頭が真っ白になりました。何も考えられなくなったんです。
「でも、ずっとそんなことは言ってられない。」
「これからどうしていったらいいんだろう…」
私は悲しさでいっぱいの中、こんなことを考えていました。最愛のパートナーとの最後のお別れ。でも近くにいてほしい。そんな思いからいろいろ探し、庭に埋めるという方法にたどり着きました。
あなたも、私と同じように考えてこの記事にたどり着いたのではないでしょうか?言葉にならない悲しみの中、その答えを見つけなければなりません。私も同じでした。
私の経験を少しでも役に立たせたい。その思いから、この記事を書きました。あなたの持つ不安や疑問に答えられれば幸いです。
- 犬が亡くなったら埋めても問題ないのか
- 愛犬の遺体を埋める手順と準備する物
- 愛犬を埋めるときの4つの注意点
- 埋める以外で犬を供養する4つの方法
- 愛犬を供養した後にやるべきこと
犬が亡くなったら埋めても問題ない?
あなたの飼っている愛犬が亡くなってしまったとき、
「火葬より埋葬の方がいいなあ」
「庭に埋めて身近にいてほしい」
このように思う方も多いのではないでしょうか?結論から言うと、私有地であれば埋めても問題ありません。ただし、注意点もあります。
賃貸に住んでいる場合や引っ越す予定がある、または引っ越しする可能性があるという方は庭に埋めない方がよいでしょう。
基本的には私有地以外に埋めるのは犯罪になってしまいます。引っ越したりして私有地じゃなくなると他の人の土地に埋めていることになってしまうので掘り出さなければなりません。
この法律において「廃棄物」とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。)をいう。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
愛犬の遺体を埋めるにはどうしたらいい?手順と準備物
私有地であれば埋めても問題がないということはおわかりいただけましたよね。
愛犬の遺体を埋める際に準備するもの
- シャベルやスコップ等穴を掘れるもの
- 軍手
- 石灰
- 植物の苗やモニュメントになるもの
愛犬の遺体を埋める際には、このようなものを準備しましょう。最低限の準備物としては、穴を掘るためのシャベルやスコップと軍手を用意しておいてください。
石灰や植物の苗・モニュメントとなるものは用意しなくても問題はありません。ただ、準備しておく方がいいと思います。石灰を用意しておくことで、殺菌防臭効果を期待できますよ。
植物の苗やモニュメントになるものは特に決まりはありません。お花はあなたが愛犬に伝えたい言葉の花言葉を持っているものや、あなたが好きな植物などを植えると良いですよ。
愛犬の遺体を埋める際の手順
愛犬の遺体を埋める際にはこのような手順で行いましょう。
- 愛犬の身体の3倍以上の深さの穴を掘る
- 掘った穴の中に石灰を敷く
- タオルに包んだご遺体を掘った穴に寝かせる
- 堀ったときの土をそっとかぶせていく
- 用意したお花やモニュメントを置く
順に説明していきますね。
愛犬の身体の3倍以上の深さの穴を掘る
まず最初に、愛犬の身体の3倍以上の深さの穴を掘るようにしましょう。ぴったりサイズの穴にすると、様々な問題が発生する可能性があります。
激しい雨が降ったときに地面がえぐれて遺体が出てくる、腐敗が進むことによって害虫・異臭問題が発生する、野生の動物が来て掘り起こしてしまうなど…。
何かしら問題が起きてしまってからでは遅いので、しっかりと余裕を持った深さの穴を掘るようにしてくださいね。
掘った穴の中に石灰を敷く
しっかりと十分な深さの穴を掘った後は、石灰撒いておきましょう。石灰を使用することによって、殺菌・防臭効果を期待することができます。
必須ではありませんが、用意できる場合はあった方がいいですね。もし、石灰がない場合は腐葉土にしたり、炭を少し入れておくというのもいいかもしれません。
タオルに包んだご遺体を掘った穴に寝かせる
愛犬の遺体を寝かせる準備が整ったら、遺体をタオルでやさしく包み込んで、そっと穴に寝かせてあげましょう。この際に使用タオルは天然素材のものを使用してください。
化学繊維を使用したものはあまり埋めない方がいいです。
遺体と一緒に、お供え物を入れてあげたいと思う方はお花を入れてあげましょう。思い出のおもちゃや使っていた首輪などを一緒に入れてあげたいと思うかもしれませんが、我慢してください。
天然素材のものでないと、土に還らなくなってしまいます。
堀ったときの土をそっとかぶせていく
遺体を寝かせてあげた後は、少しずつ土をかぶせていきましょう。勢いよく土をかけるのは少しかわいそうなので、ゆっくりとかぶせていくようにしてくださいね。
愛犬の姿を見れる最後の時間です。しっかりと感謝とお別れの言葉を伝えながら土をかぶせていくと良いですよ。
用意したお花やモニュメントを置く
遺体を埋めた場所が分からなくなってしまわないように、お花やモニュメントを置いておきましょう。それらを置いておくことで、場所が分かりやすいですし、植物であれば水やりなどをしていくことで愛犬との思い出に浸ることもできますよ。
愛犬を埋めるときの4つの注意点
愛犬が亡くなったら埋めようと考えている人は多いと思います。その時は、このような点に気を付けるようにしましょう。もしかすると、法律に触れてしまったり、近隣住民とのトラブルにつながってしまう可能性があるので、しっかりと確認しておいてくださいね。
- 法律に接触するリスク
- 引越しのリスク
- 異臭・害虫が発生するリスク
法律に接触するリスク
愛犬の遺体を埋める際に、埋める場所に気をつけなければなりません。埋めるときは私有地に埋めるようにしましょう。もし、公共の場所や他の人の土地に埋めてしまうと、法律に違反してしまいます。
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」というものがあるのですが、愛犬を私有地以外に埋めることで、罰金が科されてしまいます。
おそらく、こう思われたのではないでしょうか?
「私の大好きなペットは廃棄物じゃない」
確かに、一般的に遺体を廃棄物として扱う人はあまりいないと思います。でも、法律では、動物の死体は廃棄物として扱われてしまうんです。悲しいですが、これは変わりません。
私も最初同じように思いましたが、法律は変えられません。仕方ないとして割り切るようにしましょう。
引越しのリスク
・今あなたが住んでいるお家から引っ越す予定はありますか?
・引っ越す予定はなくても、引っ越す可能性はありますか?
今の質問に、YESがあった人は、お家の庭に愛犬を埋めるのはやめておきましょう。もし引っ越してしまうのに、今埋めてしまうと、引っ越すときに、掘り出さなくてはいけません。
私有地に埋めたものでも、私有地ではなくなってしまうと、他人の土地に埋めたことになってしまいます。また、そのことで土地の売買もできない可能性があります。
単純に問題が発生してしまいますし、残されたワンちゃんがかわいそうですよね。もし引っ越す前だけど埋めたいという方は引っ越すときには一緒に連れて行ってあげてくださいね。
異臭・害虫が発生するリスク
愛犬を埋める際に、遺体のまま埋めるという人も多いと思います。その場合、遺体の腐敗が進むにつれ、異臭や害虫が発生してしまう可能性が高くなります。
そのため、しっかりと余裕をもって深い穴を掘るようにしてください。もし浅めに掘って埋めてしまうと、異臭や害虫が発生し、近隣の住民の方に迷惑をかけてしまうかもしれません。
近隣住民とのトラブルを起こさないためにも、しっかりと掘って埋めてあげてくださいね。
埋める以外で犬を供養する4つの方法
埋める以外にも愛犬を供養する方法はあります。
- 火葬後に埋める
- 納骨する
- 散骨する
- 手元供養する
何となくイメージできるものが多いですよね。それぞれの供養方法とその供養方法をするのがぴったりな人の特徴をあわせて解説していきますね。
火葬後に埋める
これまでの説明では、遺体をそのまま庭などの私有地に埋めるという形でした。しかし、一旦火葬して、骨にした後に埋めるという方法もあります。
特徴としてはこのようなものがあります。
- 火葬をして骨だけにすることで、遺体をそのまま埋めるときよりも掘る穴が浅くてよく、手間が減る。
- 異臭や害虫の発生リスクも考えなくてよい。
庭に埋めてあげたいけど、少しでも、心配事を減らしたいという方はこの方法をとるのがおすすめです。ご高齢の方や体が弱くて、庭に埋めるための穴を掘るのが大変という方もこの方法をとるのがよいでしょう。
納骨する
どうしても庭に埋めたいという人以外は、火葬をした後に、ペット霊園などに納骨するという方法があります。
マンションなどに住んでいたり、賃貸のお家だったりと、自分のお家に庭がないという方はペット霊園に納骨するのがおすすめです。また、中には、飼い主であるあなたが一緒に入れるお墓もあるので、将来を考えて一緒のお墓に入れる場所を選ぶようにするのもいいですね。
散骨する
散骨とは、火葬後の遺骨を粉状にして、海や山などに撒いて供養することをいいます。散骨の際には、散骨をしたい場所を管理している人に許可を取らなければなりません。
もし、許可を取らずに散骨をしてしまうと、損害賠償を請求される可能性があります。そこで、こう考える人もいるのではないでしょうか?
「じゃあ自分のお家の庭とか、私有地に撒こうかな」
でも、この場合でも注意しなければなりません。もし散骨した遺骨の粉が、近隣の住民の洗濯物についたりして不快な思いをさせてしまうと、トラブルにつながってしまいます。
散骨をしてもいい場所か同化をしっかりと確認して、行うようにしてくださいね。
手元供養する
あまりなじみがないかもしれませんが、手元供養と呼ばれる方法もあります。これは、自宅においたり、持ち歩けるように加工するなど、身近なところに遺骨を保管して供養する方法。
庭に埋めることができないという方や、仏壇を置く場所がないという方など、幅広い人におすすめです。
私は手元供養で、遺骨をアクセサリーに加工しました。どこへ行くにも一緒で、新しい思い出もペットと一緒に作っています。
私は実際に作ってみて、とても満足しています。庭に埋めたり、散骨したりする供養方法がありますが、それと併せて手元供養をするのも良いでしょう。
特に、レジンで保存する場合は透明できれいな形で形見を残しておくことができるので、自信をもっておすすめできます。
愛犬を供養した後にやるべきこと
愛犬をしっかりと天国へ送り出してあげた後は、死亡届を提出しなければなりません。もし、死亡届を提出しないと、狂犬病のワクチン接種の案内がずっと届くことになります。
愛犬が亡くなってから、30日以内に届け出をしなければなりません。忘れないうちに行うようにしましょう、
参考:狂犬病予防法
飼い主として、やらなければならない最後のお仕事です。責任をもって最後までやりきるようにしてくださいね。