ペットが死んだら埋めても問題ないかの解説記事サムネイル

私はフェレットを飼っていました。ねこじゃらしにつられて無邪気に遊ぶ姿。プレインスターチの中からひょこっと顔を出してかわいらしい瞳で見つめてくれる瞬間。大切なペットが私の生活に彩を添え、なくてはならない存在でした。

そんなある日、お別れの時が来ました。ペットが天国に旅立った後、私はどうお別れするべきか。すごく悩みました。

「遺体を埋めてあげた方がいいのかな…」
「そもそも埋めてもいいの?」
「他にはどんな供養の仕方があるんだろう…」

初めてのことで、どうしたらいいのかがわからずとても不安でした。でも、大切なペットのためです。しっかりと送り出してあげたい。そんな思いで、心に残るお別れをしてあげる方法をたくさん調べました。

ペットが眠る場所を選ぶことは、その愛情を永遠に形に残す一つの方法。私と同じような経験と不安を抱えた人の役に立ちたい。そんな思いでこの記事を書きました。少しでも参考になれば幸いです。

この記事で分かること

  1. ペットが死んだら埋めても問題ないのか
  2. ペットを庭に埋葬する際の手順
  3. ペットを庭に埋葬する際の注意点
  4. リスクの少ない5つのペットの供養方法

ペットが死んだら埋めても問題ない?

ペットが死んだら埋めてあげたいと思う方も多いのではないでしょうか?結論としては、私有地であれば問題ありません。私有地以外に埋めるてしまうと、法律に触れてしまうので、しないようにしましょう。

ペットを埋めても問題ない場所

ペットは自宅の庭などの私有地で埋めることには問題がありません。ただし、埋める時にはいくつか注意点があります。

詳しくは後ほど解説しますが、簡単にまとめると、このようなところに注意して埋めるようにしましょう。詳しく知りたい方はこちらから見てみてください。

  1. 異臭の発生
  2. 害虫の発生
  3. 動物に掘り起こされる可能性

賃貸などでお家を借りている場合、契約期間でも埋葬はしないようにしましょう。もし埋葬をしたい場合は事前に貸主との同意を得るようにしてください。

ペットを埋めると問題が起きてしまう場所

公共の土地や他人の土地、または環境への影響が懸念される場所での埋葬は避けるようにしましょう。もし公園や河川敷などの公共の場所に埋めてしまうと、廃棄物の処理及び清掃に関する法律という法律に触れてしまいます。

「ペットは廃棄物じゃない!」そう思う人も多いと思います。でも、このような記載が見られました。

この法律において「廃棄物」とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。)をいう。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律

つまり、ペットの遺体は法律上、廃棄物とみなされるということです。ここはあなたがどう思っても変わることはありません。

Point

もしペットを埋めてあげたいと思ったら、自宅の庭に埋めてあげるようにしましょう。

ペットを庭に埋葬する際の手順

ペットを庭に埋葬してあげたいという場合はこのような手順で行っていきます。

  1. 適切な場所を選ぶ
  2. ペットの体の5倍~10倍くらいの深さの穴を掘る
  3. 石灰や段ボール等を敷く
  4. ペットの遺体をタオルで包む
  5. ペットの遺体を掘った穴にそっと入れてあげる
  6. 上から土をかぶせてあげる

特に、ペットの体よりも結構余裕を持った深さの穴を掘ることが大切です。もし、浅めに埋めてしまうと、異臭が発生してしまったり、動物が掘り起こしたり、強い雨で地面がえぐれてしまったり…。

「そんなことある?」そう思うかもしれませんが、世の中、どんなことがあるかわかりません。場所や地域によっては十分起こりえることです。

ペットを庭に埋葬する際にはしっかりと深めに穴を掘っておくようにしましょう。

また、埋葬する場所は、根の浅い樹木や植物から離れ、地下水や水道管から十分な距離があることを確認しておくことも大切です。

Tips

ペットの遺体と一緒にお花を埋めてあげるのもおすすめです。

ペットを庭に埋葬する際の注意点

ペットを自宅の庭に埋めてあげたいという方はこのような点に注意しなければなりません。

  1. 害虫の発生
  2. 異臭の発生
  3. 動物に掘り起こされる可能性

害虫の発生

ペットを埋葬する際には、埋葬地に気をつけなければ害虫が発生してしまう可能性が出てきます。浸水しやすい場所や水道管が埋まっている場所の近くにペットの遺体を埋めてしまうと、環境汚染につながってしまうかもしれません。

Tips

ペットの遺体が分解されるときの菌や虫などによって水質が汚染される可能性があります。埋葬地は注意して選びましょう。

異臭の発生

ペットの埋葬は適切な深さで行われないと、異臭の発生が懸念されます。周囲の環境や近隣住民に迷惑をかけないよう、深さや土壌の状態を考慮しましょう。

遺体を火葬していない場合は腐敗が進んでいくことになるので、注意しなければなりません。

動物に掘り起こされる可能性

もしペットの遺体を浅いところに埋めてしまっている場合、動物に掘り起こされてしまう可能性があります。あまり野生動物がいない地域であれば問題はないかもしれませんが、比較的田舎の方に行くと野生動物が掘り起こしてしまうかもしれないので、少し深めに掘って埋めてあげるようにしましょう。

引っ越し時の可能性

ペットを埋葬した場所が家の庭の場合、将来的に引っ越すとなった時に問題が発生する可能性があります。

もし持ち家でもお家を手放さないという保証はありません。考えたくないかもしれませんが、このような可能性が考えられます。

家を手放す理由の例
  1. 離婚してお家を手放すことになった。
  2. 借金をしてお家を売ることになった。
  3. 転職や不況などで給与が減ったからローン返済が厳しい。
  4. 近隣の住人とトラブルが起きた。

自分たちの家庭の事情や周囲の環境などによって購入した家を手放すことになるかもしれません。そのとき問題になるのは庭に埋めたペットの遺体。

引っ越しの時にそのままにしておくと、自分の土地ではない場所に埋葬していることになってしまうんです。つまり、法律違反です。

そのため、今後引っ越しをするかもしれない、ずっとここに住み続けているかわからないという方は庭に埋めるのは下げるのが無難でしょう。

埋葬でなくても、火葬をしてペットを天国に送り出してあげることだってできます。遺骨は散骨したり、アクセサリーに加工したりすることも可能です。

Point

ペットの遺体を庭に埋める際のリスクとあなたがどうしたいかという思いをしっかりと考えて選択するようにしましょう。

リスクの少ない5つのペットの供養方法

「埋葬してあげる際の注意点ややり方は分かった。でも埋葬してあげたい。」
「埋葬以外にはどんな方法で供養してあげたらいいの?」

そういった方は次に紹介する方法を検討してみてください。特に、手元供養は実際に私がしてみましたが、とても満足している方法です。

  1. 火葬後に埋骨
  2. 納骨
  3. 散骨
  4. プランター葬
  5. 手元供養

これまで、土葬をする方法やリスクについて話してきましたが、土葬をするリスクを知って、考えが変わった方もいるかもしれません。ここでは、リスクの少ないペットの供養方法を5つ紹介します。

火葬後に埋骨

ペットの遺体をそのまま埋葬すると腐敗して異臭や害虫が発生してしまうかもしれません。しかし、火葬して遺骨の身になると話は別です。

遺骨の場合、腐敗していくことはありませんので、異臭や害虫の問題はなくなります。「腐敗臭や害虫の発生は困るけどどうしてもお家で埋葬してあげたい…」という方は火葬をしてから埋葬してあげるのがおすすめです。

火葬には合同葬と個別葬がありますが、遺骨をもらって帰りたい場合は個別葬をしてもらうように葬儀業者に依頼しましょう。

Tips

合同葬の場合は他のペットと一緒に火葬することになるので、どの骨があなたのペットの骨かわからなくなってしまうので、骨が返却されません。

納骨

納骨とは、火葬後、遺骨を専用の施設に預ける方法のことを言います。納骨堂では、ペット専用の個室や共同スペースが用意されており、敬意をもって供養が行われます。

霊園の中にはペットと買主が一緒にお墓に入れるものもあるようです。大切なペットと一緒のお墓に入りたいと考えている人は一度問い合わせてみるのはどうでしょうか?

散骨

散骨とは、遺骨を粉状にして、自然の中に撒く方法です。海や山、公園など自由な場所で散骨することができ、ペットのエネルギーが自然に還元されるイメージです。

「この海でペットと一緒に遊んだなあ。」
「この山まで一緒にお散歩に行ったよね。」

そんな思い出のある場所に遺骨を撒くのも良いのではないでしょうか?

ただし、遺骨を撒くので、撒いた後は何も残りません。もし手元に残しておきたいと思う方にはおすすめできない方法です。散骨をしたいけど手元には残しておきたいという方は、一部を残しておいて、アクセサリーなどに加工してもっておくのがおすすめです。

Caution

場所によっては許可が必要な場合もあります。散骨をしたい場所を管理している方に事前に確認するようにしましょう。

プランター葬

小鳥やハムスターといった小動物のペットの場合、プランターを使って埋葬してあげるのがおすすめです。

プランターであれば、自宅に庭がなくても埋葬してあげられますし、万が一、引っ越しをするとなったときもそれほど大変ではないでしょう。しかし、異臭が発生してしまう可能性は否定できません。しっかりと余裕を持った大きさのプランターに埋めてあげるようにしましょう。

また、石灰や腐葉土などを用いて、遺体の分解が進むようにしてあげるのも大切ですね。

手元供養

手元供養とは、遺骨を骨壷やアクセサリーにして手元に保管する方法です。骨壷をリビングや寝室に置いたり、アクセサリーとして身に着けたりすることで、ペットとの絆を日常に感じ続けることができます。

私は、ペットの遺骨をアクセサリーに加工して常に身に着けています。どこへ行くのも一緒なのでとても満足。あなたにも自信をもっておすすめできる方法ですよ。

ワンちゃんの場合は死亡届を忘れず提出

もし飼っているペットがワンちゃんだった場合は、死亡届を提出しなければなりません。ワンちゃんは狂犬病予防法で登録が義務付けられているので、死亡届がないと狂犬病の予防接種の案内が送られてきたり、狂犬病予防法に違反することになってしまいます。

狂犬病予防法に違反すると、20万円以下の罰金が課されることになってしまうので、忘れず手続きをするようにしましょう。